十勝平野を望む日高山脈には、北の端へと繋がる水脈があります。私たちはその水脈を持つ新得町の牛乳山で、その風土を活かし美味しさを追求したもの造りをするため、牛飼いからチーズ造りまでを一貫して行っています。
 チーズに最も適した乳を出すスイス原産のブラウンスイス牛を輸入。炭と微生物を用いた臭いのしない牛舎でストレスの無い健康な牛に育て、搾乳した乳は自然流下で痛めずにチーズ工房へ運びます。最善の衛生管理を市ながら、機械を最小限に減らし手作業で造るチーズは自然がくれた味を壊しません。そして、自然のエネルギーを活かす札幌軟石を組んで造った地下の熟成室で、チーズ達は磨かれ味が熟すのをじっと待ちます。
 すべてはチーズをおいしく造るために、自然のリズムにあわせ、生き物の命が熟す時間に合わせて人は手をかし、工夫していきます。その土地に生きる生き物の息づかいに耳を傾けたとき、生き物たちは「おいしさ」を作り出し、手渡してくれます。

 

 人間を含む哺乳動物は皆、チーズの恩恵を受けて一生をスタートします。赤ちゃんが最初に口にする「母乳」、その中には最初の栄養と免疫力を持たせるための機能性物質が入っていることは知られています。しかし、案外と知られていないのは液体のままでは吸収されにくいと言うこと。そこで赤ちゃんはお腹の中でチーズ造りをするのです。母乳を胃袋の中で固形物(チーズ)と水分(ホエイ)に分けます。そうして固形物を吸収しやすい状態まで分解(熟成)して、栄養素を余すことなく摂取するのです。
 だから、「チーズ」は、誰もが最初に自分で造って食べた(吸収した)もの、といって良いのです。

 


以前いた営業マンの日記です