共働学舎新得農場は、さまざまな生い立ちや個性をもったメンバーが共に暮らし、自然の営みの深い流れと循環の中で勤労生活をおくる農場です。

動物たちの世話

共働学舎で私たちメンバーといっしょに暮らす動物は、牛、豚、鶏、羊、そして馬もいます。犬と猫たちも大切な家族です。牛たちは春から雪の降る前まで、牛乳山の裾野に広がる放牧地で、元気な青草を食べて、ひなたぼっこをしています。搾乳のときにだけ牛舎に戻ってきて、夜は星空の下で寝ています。搾乳は朝4時半と夕方の4時半の2回。同時に牛舎の掃除や仔牛の世話などをします。牛の世話が終わったら、日中は農場の管理や、畑の仕事など、それぞれのできることを頑張っています。





野菜づくり

農薬、化学肥料は使っていません。農場の牛フンをもとにした完熟堆肥を使っての自然栽培に近いですね。農法としてはバイオダイナミック農法。オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナー博士が提唱した農法ですね。土壌と植物、動物の相互作用だけでなく、植物に影響を与える天体の動きにも着目した農法といわれています。家畜を含めた農場そのものを有機的な生態系として捉えています。例えば、牛フンを使用して調剤をつくり、春と秋の月が下りる頃に畑に散布し、土のエネルギーを保ちます。学舎の環境には、最適な農法なのです。
作物は、自給のためと出荷するものを育てています。動物たちの飼料にもなりますね。毎年作付けるのは、全部で40種類くらいでしょうか。ベリー畑、ハーブ畑、じいちゃんと子どもたちのイチゴ畑もあります。





農産加工

ここの農場ではチーズのほかに、ミルクや野菜を使ってケーキや焼き菓子も作っています。学舎メンバー自家用のパンも焼きます。いずれもメイン材料は、学舎の農場でとれたもので、「ミンタル」で販売される春の「さくらチーズケーキ」は大人気! さくらに限らずチーズケーキ、フィナンシェもコーヒーや紅茶によくあいます。そうそう「かぼちゃのチーズケーキ」は、たまらなく美味しいですよ。夏にはズッキーニケーキ、ニンジンケーキ。秋からはソバの実入りのソバケーキも登場します。素朴な味わいのガレットもおすすめです。





農クラフト

工芸品のひとつ「とうもろこし人形」は、各地で技術を受け継ぎ、長年作り続けられている共働学舎ならではの素朴で優しい雰囲気が人気のお人形です。主材料となるのは、牛を飼っているからこそ、手に入るデントコーン。秋に実をひとつずつもいで収穫。真白く皮を乾燥させておきます。一体の人形づくりには何十枚もの皮が必要なので、何本もの実の皮が使われることになります。このほか、農場の羊の毛を使った紡ぎやフェルトの作品、最近では、裂き織り、ドライフラワーのリース、キャンドルなど、身の回りの自然素材を利用することにも取り組んでいます。大量生産はできないけれど、時間をかけて手づくりされたものたちにはひとつひとつ表情があり、出会う人を待っているかのようです。



学舎メンバーの暮らし

私たちは農業を中心とした仕事をしながら、自労自活の生活をしています。共に働き、共に学び合い、共に生活をする。その生活の中心の場として「食堂」があります。食事を知らせる鐘が鳴ると、みんなが「食堂」に集まってきます。それぞれが今日、できること、自分がしたいと思っていることを、朝のミーティングで話をします。こまかなルールやマニュアルはないので、時間はかかりますが、自らの“意志”と“選択”による行動のプロセスを大切にした生活は、主体性のある考えと人を思いやる気持ちを育ててくれます。私たちは決して急ぎません。生きる時間を仲間たちとゆっくりと愉しみたいのです。長い時間をかけて熟成される、学舎のチーズのように。














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